死んでもいないくせに寂しいなんて言うな。って誰かが言ってた。
ぼくはぼくが生きるために生きているんです。そういう当たり前のなにかを、確認するためにわざわざ声に出さないと生きられない。
ひとくくりにしないでおくれよって、きみは笑いながらたばこを揉み消す。
そっかあ。
このことばも所詮誰かの受け売りで、色んな受け売りを塗り重ねて自分ですって主張する。誰もが誰かの受け売りなのだとして、この世界にオリジナリティなんてあるのだろうか。あるとしたらアダムなの?イブなの?
部屋で寂しさに震えて泣いている私と、満開の桜を見て綺麗だって思う私、同一だなんて思いたくない。別々の世界、パラレルワールド、似て非なるものでいたい。みんな夢の中。夢の中だよ。どうか世界で一番優しい目覚めがきみに訪れますように。