寂しがり

アイコンは▼http://nanos.jp/ganador/▼伝染病様より。ありがとうございます。

2018-01-01から1年間の記事一覧

きょうの涙は何グラム

きょうの涙は何グラム。 秤にかけて計りましょう。 きょうの涙は何グラム。 昨日にくらべ、増えたか、減ったか、 きょうの涙は何グラム。 涙の重さは、なんの重さか、 形を成して手放せた あなたの内の 悲しみの 青さの重み、 きょうの涙は何グラム。

"女生徒"

この歳になって"女生徒"を読んでたよりなく泣いてしまった私は今もまだ女生徒なのですね

彫刻刀

心臓を彫刻刀で削ると ちょうどざくろのように赤い粒が零れだした これが私の心か なるほど、もろく小さな人格の集合だ 私は熱心に心臓を彫刻刀で削った いつか美しいかたちが現れるのではないかと 削っても削っても、出てくるのはみな歪な丸い粒ばかりだ や…

霧雨

傘をささずに歩み出でれば 頬が濡れ、髪が濡れ、爪先濡れる 目に雨粒見えねども 霧雨降るなりけり 傘差せば雨音微かに 未だ見えぬ雨粒に輪郭を与う 子らの傘列をなし 霧雨止まぬなりけり

ゆきどけ

哀しみをなんとしょう。 淋しみをなんとしょう。 あなたから流れてくる、流れてくる、それを両《ふた》つのてのひらで受け止めきれず、 僕は立ち尽くすよりほかなかった。 3月の雪の日。遠去かる春の訪れ。 この哀しみをなんとしょう。 冷たくすきとおった雪…

訃報と大人と子供と炭素

わたしが子供だった頃、訃報、とは、知らない人が死んだという意味だった 知っている人、身近な人、尊敬していた人、そういう人の訃報を聞くようになった、 つまりわたしは大人になってしまった。 同じ元素でできているのに、 わたしたちは、ダイヤモンドよ…

本棚の話

こんなことを言えば、当然、なんと気の早いヤツだと言われるに決まっているのだが、 私にとって本棚とは、自分の本棚、というだけでなくて、「我が子にとって"母親の"本棚」というイメージが、常にある。 私には子供がいないどころか結婚もしていないので、…

都会の迷子

迷子になるのは、好き。 その間自分が死んでいるような気持ちになるから。 自分でも、自分がどこにいるのかよく分からなくて、 ウロウロと歩き回る自分の感覚は、現実から次第に切り離されていく。 ふわりと、宙にかすかに浮くような、 なにかに「ばいばい」…

爪先立ちの地獄

どこかに行きたいと思いながら どこにも行けない と毎日確認してる 心臓ならもうとうにぐちゃぐちゃだ わたしは、わたしの涙を飲み干した永久機関 爪先立ちのまま歩いて行かねばならないのだ。

静脈

予知夢の定義を知らないけれど、最近ちょっとぞっとする出来事があったので。 ある夢を見た。自分の左足、ふくらはぎがぱっくり割れていて、そこから一本の血管を取り出す夢。やけに生々しい傷口と、しろい血管がはっきり映像として焼き付いている。 二週間…

おんなのこ

薄いストッキングの上に 可愛いを煮詰めたジャムで衣をつけて 高温の油で揚げたらわたし、 あいされるだろうか

都々逸の耳馴染み

あなたなしでも 生きてはゆける それでもあなたと 生きてゆく

パラソル

死んでもいないくせに寂しいなんて言うな。って誰かが言ってた。 ぼくはぼくが生きるために生きているんです。そういう当たり前のなにかを、確認するためにわざわざ声に出さないと生きられない。 ひとくくりにしないでおくれよって、きみは笑いながらたばこ…

からからいう卵

体調悪くて寝ていたら不思議な夢を見ました。気味が悪くてどうしようかと思った。2018.09.10 卵を振ると音がする。 からからいう卵。 中に、もうひとつ卵が入っている。 手のひらに乗せると、 卵がひとりでに割れる。 どろりと白身が溢れてべたつく。 中を見…

待っていてくれた話

某支部に同じ文章を載せてます。不思議な夢を見ました。2018.04.12 夢を見た。 救命センターのような場所、おそらく病院の中。彼がいる。私の恋人であり医者である男だ。働いている彼を眺めている。手を振ったり話しかけたりしても、気付かない。 場面転換。…

未だに中学二年生なので、 思ったこととか、 見た夢とか、 おいしかったものとか、 何かと格好つけて残しておきたい。 誰も読まないで欲しいと思ったりもするけど、 でもせっかくだから、ブログとやらに書いて残せば、 パソコンがお陀仏になってもまた読める…