寂しがり

アイコンは▼http://nanos.jp/ganador/▼伝染病様より。ありがとうございます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

しゅわしゅわのあれ

つまさきが氷のように冷たくて 今ならなれる くりいむそーだ

がらくた

君にとって君は生きているがらくた どんな思いでその言葉を言ったんだろう 私にとっては宝物だよ 忘れないでね

一人称

きみがきみであるということは、 僕が「愛してる」と言ったときそれがちゃんときみに伝わるということだ。 誰かの太陽になるためには、この身を焦がさなくてはならなくて、 僕にそれだけの燃料があるとは、とても思えないので。 伸び上がり、空中で三角形に…

ベッド

君の寂しい足の裏を撫でる。 指先が土踏まずをなぞるときゅうと足が引っ込んだ。 君の寂しい足の裏を撫でる。 さよならもこんなふうに伝えられたら良かったのにね。

恋人

‪あなたとは血液型も星座も干支も性別も染色体も何一つ同じじゃないけどキスしたら唾液の交換ができるのはすごいことだと思いました‬

砂時計

私を、石にして、宝石ほどに美しくはなれないだろうけど、それを細かく、砕いて、砕いて、粉々になったら、砂時計職人に渡してください。砂時計職人は、一秒の何万分の一さえ誤差のないよう、粉々の私を、砂時計に詰めてくれます。完成したそれで時間をはか…

だいじょうぶ

だいじょうぶ、 (まだ首を吊らないだけの理性はギリギリあるから、) だいじょうぶ。

私もう眠りたいのです、 ゼリーのように、つぼみのように、水底のように、あなたのように

あしたはまださき

思想のようなもの、道徳のようなもの、愛情のようなもの、生命のようなもの、 単語だけあって、わたしたちには理解のできないもの。 本当はそんなものどこにもなくて、わたしたちは、空っぽのコップから「美味しい」と水を飲んでいる。 たとえば、きみが死ぬ…

短歌

ひとり旅ばっかり上手になっていく なくなる支度をしてるみたいに

 字書きが自分の好きな言葉を五十音順にひとつずつ並べて自分脳内辞典を作る

あ あなた/目の前にいる人。あるいは、どこにもいない人。 い 愛しい/大きな感情のラッピング。 う 浮世離れ/数ミリから数センチ、地面から浮いていること。 え 靨/きみのかわいいところ。 お おやつ/午後三時頃に食べる間食。甘いもの全般を指す場合も…

うまくがんばれない

スイカみたいに頭をこなごなにしてしまいたい、いつだって、悩みの根源はきっと頭部にある、脳みそが働かなければ、こんなふうに悩むことはなかっただろう、わたしはわたしの頭をこなごなに砕く、砕いて、砕いて、かけらを見ながら泣くのだ。

寒空に漕ぎ出でてみれば時忘れ 「哲学してた」夜のブランコ

布団に入れてください。 あ、一緒に眠ってくれなくて、良いのです。 私きっと、まだとうぶん眠れそうにないから。 あなたの眠る布団の、隅のほんのすこうし、分けてくれればそれで十分です。 おやすみなさい、夜。 朝になる頃には、ひとりぽっち。

いきている

生きることは自殺だ。 毎日毎日、昨日の嫌いな私を殺して、明日の優しい私を生む。 脱皮なんてやわらかなものじゃない。 私の皮の下に、薄い皮の下に、まっさらできれいな私が眠っていたらどんなに良かったことか。 「あなたも違う」ってナイフを刺す時、昨…

信仰

神様に頭が一つあるのも、胴体が一つあるのも、手が二本あるのも、足が二本あるのも、目が二個あるのも、鼻が一個あるのも、口が一個あるのも、耳が二個あるのも、美しくて憎らしくて畏れ多くて愛おしいのも、全部、神様が君を元にデザインされているからだ。

ガーベラ

ぼくたちはいつでも、ないものねだりのドーナツホール症候群だった。 寂しさなんてうそっぱち。ただ、ないものねだりなだけ。満たされた場所に、自分で穴を作る。 ガーベラは可愛い。生花なのにつくりものみたいな色。つくりものみたいないきものは、なんだ…

こわい

先端を切り落としたい 手首や足首や首を切り落としたい 理由なんかない、不要なんじゃない、ただ切り落としたい ギロチンの刃のようなものが落ちてくる 落ちてくる、落ちて、 焼ける痛みは知らないままでいたい わたし狂ってしまうのかしら